皆様こんにちは。しがない SE です。今回はシステムエンジニアではなく、サウンドエンジニアとしてのギター記事です。
ギターは安いやつでも大丈夫？
早速ですが、激安ギターについて皆さんどういうイメージがありますか？
- 音が悪い
- 弾きづらい
- すぐ壊れる
- ダサい
イメージは人それぞれだと思います。
※実際に弾いて録音した記事も書きました。
【ギター】激安ギターと多機能ヘッドホンアンプで演奏【初心者向け】
安いギターってどうなんでしょう。ギターとしてきちんと使えますか？
安いというのはどれくらいの値段のものかな？
1万円で買えるようなギターです。すぐ壊れるイメージもあるのですが。
1万円水準のギターとなると、各社入門用として販売しているものがあるね。
そうなんです。その金額のギターで大丈夫なのかなって。
そしたら、今回は多方面で定評のあるサウンドハウスさんの1万円エレキギターで解説していくよ。
じゃあ、実際にはどうなの？ということで、サウンドハウスにて1万円ギターを購入してみます。その上で、どの程度ギターとしてきちんと機能するのかを考察してみます。
サウンドハウス
プロ御用達のオンライン楽器通販サイトです。初心者が個人で使用する楽器から、プロがライブで使用する機材まで、ありとあらゆるものが揃っています。また、揃っているだけでなく、価格も通販サイトの中では最も安いものが多いです。
発送についても、在庫がある商品について送り先を首都圏で注文した場合、次の日には到着します。
激安ギター買ってみた
今回筆者が購入したのはこちらです。
PLAYTECH ( プレイテック ) ST250SSH Rose Metallic Blue
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/268237/
ピックアップの選定
今回購入したギターは、リアのピックアップがハムバッカー (ハムバッキング) です。
初心者向けのギターや激安ギターに多い特徴として、ピックアップノイズが大きい傾向があります。ピックアップのコストを抑えるために安価な素材を使用し、その結果ノイズが増えるのです。
そのため、安いギターを購入する際は、少しでもノイズに強いハムバッカータイプのピックアップが搭載されているギターの購入をおすすめします。
どうしてもストラトやテレキャスターのシングルリアピックアップの音が欲しい場合は、もちろんその選択もありです。
カラーも色々ありました。
開封の儀
到着しました。このようにダンボール梱包で送られてきます。いつも通り、注文した次の日に届きました。とても迅速に発送していただけました。開封します。
ダンボールを開封すると、ミイラのように包まれたギターが出てきます。
遠目から見れば安物とは分からないような仕上がりですし、塗装もとても丁寧に見えます。
しかし、よく見ると若干の塗装ミスはあります。カッタウェイ部分の汚れは、この後のポリッシュで拭き取ることで綺麗になりました。
ネック裏側付け根の塗装ミスは、何か他の塗装が垂れた感じで、拭いて落ちるものではありませんでした。ちょっと残念。
ペグの塗装についても甘いですが、これなら塗装しないほうが良い気がします。
弦の張り替え
元から付いている弦を取る
さて、それでは弦を張り替えます。
弦をゆるゆるの状態まで緩める
ギターペグを上から見て時計回りに回し、全ての弦で音が鳴らないくらいまで緩めます。
弦の切断
弦は両端余裕がある程度に、ニッパーなどで切断します。
弦を外す
全ての弦を外します。ヘッド側を外す時は、怪我をしないようにペンチなどを使用して取り外します。
固くて外せない時
ここで筆者は、3弦が中々外れずに苦戦しました。弦がかなり固く張られていて、表側から押しても外すことができませんでした。
そういう時、付属品の小さい方の六角レンチをサドル部分の穴から入れ、上から軽くペンチなどで叩くと外せます。
ピックガード保護フィルムを取る
ピックガードの保護フィルムを取っていきます。この時、綺麗に取りたいのであれば、ノブも上に引っこ抜いて取り外します。
指だと抜くのがきついと思います。なので、ゴム手袋をつけるか、大きめのペンチなどで垂直に抜きます。その後、保護フィルムをある程度綺麗に取ります。下記画像くらいまで取れば、ノブをつければ見えなくなるのでこの程度で良いでしょう。
ギターを磨く
指板オイル
Freedom Custom Guitar ( フリーダムカスタムギターリサーチ ) / SP-P-11 Lemon Oil
ギター全体を磨いていきます。指板にオイルなどを塗るとより綺麗になりますし、ギターに優しく仕上がります。
ボディポリッシュ
Freedom Custom Guitar Research SP-P-f54 GLOSSING POLISH ギターポリッシュ
カッタウェイ部分の汚れは、ポリッシュを使用し、少し強めに拭くことで綺麗になりました。
ギタークロス
レック 激落ちクロス マイクロファイバー 10枚入
ギターを拭く時に使用する布 (クロス) ですが、マイクロファイバーをおすすめします。ギターポリッシュも乗りやすいですし、ポリッシュの使用なしでも皮脂などを綺麗に取ってくれます。
新しい弦を張る
Elixir (エリクサー)
Elixir エリクサー エレキギター弦 NANOWEB Super Light .009-.042
今回はエリクサーを張っていきます。エリクサーは独自コーティングのおかげで、長期間錆びずに使い続けられる優れた弦です。筆者はずっとこちらを愛用しています。
弦を巻く
巻く時はペグを反時計回りに回します。
そして、弦を巻く時の注意としては、ペグに巻かれている弦の螺旋が、上から下に降りていくように巻いていくことです。
4～6の巻き弦は、巻く回数が少なくても問題ないです。しかし、1弦や2弦については少なくとも2周する程度は巻きます。
そうしないと、チューニングがズレやすくなります。場合によっては張力の影響で、するっと弦が抜けるようなことも考えられます。
弦は巻けば巻くほど良い？
巻くのが少ないと抜けてしまうなら、たくさん巻けば良いのではないですか？
たくさん巻き過ぎて、弦の上に弦が重なるようなことがあると、それはそれでチューニングがズレやすくなるんだ。
あとは、目に見えない現象として弦の「ねじれ」が発生して悪影響もあるよ。
弦のねじれ！？それは何ですか？
弦がツイスト状態になってしまう事だね。簡単に解説するよ。
「弦のねじれ」は、下記画像を参考にして下さい。弦がツイスト・螺旋回転してしまうことを言います。
弦を巻きすぎると、このねじれが起きやすく、弦振動に悪影響を与えます。
アコースティックギターでは、このねじれの悪影響が顕著になりやすいです。なので、弦を張ったあとにブリッジピンを外し、ねじれを取る作業がアコースティックギターでは必要になります。
弦交換の完了
無事に全て弦を張り終えました。
弾き心地
上記で紹介している 009-042 ゲージのエリクサーに交換したのですが、非常に弾きやすいです。
激安ギターを購入する場合、アコースティックギターを弾きたい人でも、初回はエレキギターの購入を強くおすすめします。初心者の人はよく「Fのコードでつまずく」と言われていますよね。
特に、アコースティックギターを始めてみよう！という人で、激安アコースティックギターを買う人が多いと思います。しかし、下手に激安ギターを購入してしまうと、弦高が調節されていないことが多く、高めの弦高で必死に0から練習しようとしてしまうと非常に非効率です。
今回購入した PLAYTECH ( プレイテック ) は、まさにギターを始める初心者にとって、うってつけの激安ギターだと感じました。
オクターブ調整
余談ですが、オクターブ調整 (オクターブチューニング) もきちんとされていました。1つ1つ調整してから出荷しているようです。この価格帯の激安ギターは、この調整がされていないことが多いのですが、この点はさすがサウンドハウスさんと感じます。
まとめ
いかがでしたか。初心者向けのギターとしては十分すぎるクオリティと感じました。このギターで音出しもしてみましたが、通常使用できる音でした。ということで、次回はこのギターの音を紹介します。