レバレジーズ株式会社様に こちらの記事を紹介 していただきました。現在、IT業界ではクラウドが関わらない案件を見つけるのが難しいほど、ITエンジニアとは切って切り離せない存在です。特に、AWS は未だにクラウドが関わる案件の中で、案件数トップをキープしています。
参考:レバレジーズ様の案件一覧【https://freelance-hub.jp/project/】
みなさんもぜひ、この資格を機に AWS の知識を増やしてみてはいかがでしょうか。この資格は、普段扱わないサービスまで広く問題として出題されるので、俯瞰的に AWS を理解するのに非常に役立つこと間違いなしです。
AWS認定
まず前提として、筆者は頭が良いほうの人間ではありません。努力もしているつもりですが、中々長続きしないタイプです。こんな筆者でも、AWS認定最難関と言われている Solutions Architect - Professional (以後 SAP) に合格しました。その勉強法を紹介します。
以前 【合格体験記】AWS SAA-C02 で SAA の資格紹介をしました。今回はその上位資格である SAP についてです。どのように対策したかについて、お話したいと思います。
そもそも、AWS 認定の試験ってどう役に立つかがイマイチ分からないです。
美容師や医師のような資格とは違うもんね。
持ってるからと言って、何かの仕事が許可されるというものではないからね。
そうすると、会社によっては「資格手当」が出るくらいで終わりじゃないですか?
「資格の効力」という部分だけ見てしまうとそう見えてしまうかもしれないね。
でも、このAWS認定試験は、実務でも大変役に立てられる資格なんだよ。
AWSの資格
AWS の需要
AWS を始めとするクラウドサービスは、今や官公庁のような国が利用するほど高い需要があるシステムです。
最大でAWS資格14冠!
現在では、最大14冠を目指せる状態となっています。
「最大」という意味合いとしては、もう認定試験が終了しているものもあるからです。今から新しく AWS 14冠を目指せるわけではありません。
そのような中で、最も難しいと評価されることが多いのが、AWS 認定の SAP です。
資格取得して何か良いことある?
まず、資格合格の恩恵を受ける人という意味での利点は、ある程度の期間で定期的に面談が発生するような人です。
面談での効力
例えば面談にて、
弊社は AWS を基盤としてワークロードを構築しています。
AWS のスキルがあれば教えてください。
EC2 とか S3 とか、色々知ってます!
前の現場でも触ってました!
なるほど、ありがとうございます。
(本当に知ってるのかなあ。言ってることとできることが違ったら、また次回で参画者探さなきゃだし。。)
SES 会社等では、面談においてはスキルアンマッチを避けるため、スキルを盛ってとりあえず参画させようとする会社もあります。そこで、参画先も、スキルが足りているかを見抜く必要があるのです。
弊社は AWS を基盤としてワークロードを構築しています。
AWS のスキルがあれば教えてください。
AWS の SAP の資格を持っています。
SAP をお持ちなんですね!
回答ありがとうございます。
(うんうん、AWS の設計も任せられるかも!)
AWS 認定試験は、その資格を持っているだけで、ある程度の知識があることが保証されています。
実務で直接役に立つ知識
SAP は現場で役に立ちます。厳密に言うと、SAP を勉強することによって、幅広い知識が得られるので、それが役に立ちます。
現場で AWS を扱っていると、どうしても携わるサービスに偏りが出てきます。そういう場合、次の現場で全く知識がない AWS のサービスを触らなければいけない状況になる可能性はあります。
例えば、筆者の場合は、CI/CD について現場では扱ったことがありませんでした。しかし、SAP の知識のおかげで「何がどういうサービスで、どう設計するのがベストプラクティスか」という前提知識はインプットされていました。これによって、シームレスに現場へ参画できるようになります。
ベストプラクティス
数あるものの中から、最善のものとして評価されるものや手法のこと。
対義語:アンチパターン
バッジの使用許可
ホームページやポートフォリオに貼り付けられるバッジ画像が使用できる許可が得られます。
AWS SAP 勉強法
フリーランスとして活動し始めた筆者ですが、ほぼインフラの経験はありませんでした。業務としてはプログラマだったので、必要になった時に少し AWS を触る程度でした。その上で、どの対策が、どう効果があったかをお伝えします。
まずはじめに、後述の教材を使用している時に不明点がある時は Black Belt を見ましょう。名前からすると堅苦しく思えてしまうような響きですが、 AWS のサービスを分かりやすく噛み砕いて、説明してくれるコンテンツです。
AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説
AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説
評価
試験対策: | (3.0 / 5) |
勉強のしやすさ: | (3.0 / 5) |
実務向け: | (5.0 / 5) |
価格: | (3.0 / 5) |
Average: | (3.5 / 5) |
教科書タイプの参考書です。用語1つ1つが丁寧に解説されていて、まず始めはこちらを読むのがおすすめです。ページ数は364ページありますが、巻末は実際の試験を想定した問題集が収録されています。
Tech Stock(旧 AWS WEB 問題集で学習しよう)
AWS WEB 問題集で学習しよう Tech Stock
※名称変更
評価
試験対策: | (5 / 5) |
勉強のしやすさ: | (4 / 5) |
実務向け: | (2 / 5) |
価格: | (1 / 5) |
Average: | (3 / 5) |
最も時間効率がよい試験対策です。正直、こちらのサイトのおかげで SAP の合格者が飛躍的に増えたのでは?とさえ思えるくらい試験特化しています。
ただし、サブスクリプション型の料金形態となっていて、90 日間で 5,480 円(税抜) かかります。資格対策の時間効率は非常によいのですが、もう少し安くならないかなと筆者は思いました。
AWS Certified Solutions Architect Professional Practice Exam (udemy)
AWS Certified Solutions Architect Professional Practice Exam (udemy)評価
試験対策: | (4 / 5) |
勉強のしやすさ: | (4 / 5) |
実務向け: | (3 / 5) |
価格(セール時): | (5 / 5) |
Average: | (4 / 5) |
英語のテスト用講座ですが、ブラウザの「右クリック」→「日本語に翻訳」を使用して試験を解きます。この講座は、とにかく解説が素晴らしいです。不正解の解答についても、どこが誤りなのかを事細かに書いてくれています。試験特性の本、WEB問題、そしてこちらの講座で知識の穴埋めをすれば、試験対策としては十分に合格するレベルに到達します。
実際のAWS環境に触れる
AWSに新規登録すると、1年間一定量の無料枠が設定されます。
https://aws.amazon.com/jp/free/
AWS コンソールを実際に触ってみて、どういった動きをするのか把握すると理解が深まります。特に IAM のポリシー周りや S3 のバケットポリシーを設定する JSON を読み解く問題も実際に出題されるので、構築してみて損はありません。
無料利用枠例
- Amazon EC2
Linux、RHEL、SLES
t2.micro または t3.micro インスタンス 750 時間/月 (24時間×31日 = 744時間)
つまり、1年間 t2.micro または t3.micro を1台起動し続けても無料 - Amazon S3
5 GB の標準ストレージ
おすすめできない教材
注意
AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)
【01版】AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)(udemy)AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)という講座が udemy にあります。こちらは、udemy 上の唯一の 日本語 SAP 問題集ですが、おすすめできません。誤字脱字が酷く、解説も丁寧でないため理解を深めるのには向いていません。英語の問題集を日本語に機械翻訳し、そのまま載せているのではないか?といったほどでした。
下記は講座の紹介欄ですが、すでにここで誤字っています。。
まとめ
いかがでしたか。AWS 認定 SAP は AWS に関する知識の補充はもちろん、AWS技術者としても一定の評価を貰える資格となっています。
プログラマとしての活動のみだと、例えば CIDR の知識などに触れる機会は少ないと思います。しかし、SAP の取得をすると、自ずとそういった最低限のインフラ知識も付きます。ITエンジニアとして活動していく上では、ぜひ取得したい資格です。